ハイランダーイン秩父でも味わえるウイスキー「Imperial」
この蒸溜所の在りし日の記憶はさほど遠くない。今でこそ閉鎖形蒸溜所と言われ簡単に味わえなくなってきてしまっているけれど、2011年頃にはまだスコットランドの本店でも4ポンドくらいで一杯楽しめたものだ。
1897年に建てられたこの蒸溜所は、約100年の歴史を経て完全に閉鎖され、2013年に取り壊された。
休止と再開を繰り返したこの蒸溜所では、実は100年のうち生産を行なっていたのは半分にも満たない期間だったそうで、大きな歴史の流れの中で蒸溜所を続けることがどれほど難しいことだったかを教えてくれる。
日本でも、ここ最近多くの蒸溜所が誕生している。失われるものがあれば生まれるものもあり、生まれるものが多い時代に生きているという事は、ある意味幸せなのかもしれないな、、、なんて考える。少なくとも、毎日削られていくレンガの壁を、虚しい気持ちでレンズにおさめていく必要は無い。
ただ、歴史が教えてくれているように、創り出す以上に難しいのが継続していく事で、熟成を重ねて完成されていくウイスキーにとってそれは、ひと時も忘れることができない事実なのかもしれない。
この先の100年が、ウイスキーにとって明るい時間になりますように。
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